天上天下唯我ドキュソん 殿堂入りおすすめネタ

うとうこのシリーズもここまできたかと思うと、一人のマクドナルド通として感慨深いものがある。  今回、マクドナルドに関する調査を深めることによって衝撃の 新事実が浮かびあがった。それは、マクドナルドの骨幹ともいうべき、ハンバーガーに関することである。


 別にマクドナルド通でなくても、世間の荒波にもまれるこのファーストフード業界において、「ロッ○リア」、 「ウェン○ィーズ」、「ファースト○ッチン」、「モス○ーガー」などなど、若干毛色は違うものの、 強豪たちのひしめき合う中、マクドナルドがダントツの一人勝ち状態 であることを疑う余地はない。

 その一人勝ちのマクドナルドが後続者の息の根を止めるべく放った鉄槌が、数年前の100円ハンバーガーショック である。






 その衝撃が記憶に残っている方もいることでしょうが、 わかりやすくこの業界を揺るがしたショックについて解説しよう。
 「ハンバーガー1つあたりでもうけが出ない!」と思わせるほどの値段で販売し、 自分の首を絞めてでもライバルをつぶす。という作戦である
 っと。多くの人が思っているに違いないが、実は経営学を極めた者のみが実施できる  大もうけするための戦略であったのだ!!




 経済学的解説(読み飛ばしOK):会計学の話になるので少々難しくなるが、費用には固定費と変動費があり、  固定費は客の数に関係ない店の所場代やアルバイトの給料、宣伝費などといったもので、変動費はバーガーの原料費などの 売り上げに比例してかかるコストのことである。バーガーをいくらにしたら客がいくら来るかという試算をすると、 バーガー1つに関する原料費は変わらないが、バーガー1つに関する固定費の割合は抑えることができる。 すると、バーガー1つあたりのもうけが値段を下げた方が上がるという現象が起こりうるのである。



 さて、そんな解説はどうでも良いが、日経ビジネス1994年11月14日によると、100円ハンバーガー1つあたりの原材料費は 57.5円でバーガー1つあたりの営業利益は34.7円 となっていて、210円バーガー(同じ物)の場合は原材料費57.5円で バーガー1つあたりの営業利益は27.1円となっている。


田(デン)大先生はしっかりと儲けていらっしゃったのだ!


 しかし、ここで疑問が生じる。

 原価がこの値段では今現在行っている59円ハンバーガーは実現できない。

 少なくとも儲けはでないし、アルバイトの方々に支払う代金も捻出できない。

 59円ハンバーガーだけ購入していく客は、いっさい何にも、マクドナルドの儲けに寄与していない。 それどころか、寄生虫のごとく、藤田田閣下の懐に打撃を与えることとなる。


 儲けを考えずに、リスクを抱えてまで客寄せのためだけに”自腹バーガー” を販売しているのだろうか?

 注)自腹バーガー:藤田田大先生が自腹を切ってまでも客を喜ばせようという意味

 注)藤田田:藤田田(フジタデン)大先生とは”かのマクドナルド総帥”、長者番付 の常連中の常連。日本のビジネス界で頂点を極められたお方なのである。自称「ユダヤの商人」



 さて、説明が長くなったが、

 答えはNOである。  ひとたび、骨を拾えば、その髄(ズイ)までシャブリつくしてしまい、 奴の歩いた後にはハイエナさえ寄りつかないと恐れられる男「藤田田」が そんな、「ビジネスのトーシロー」の様なことをするわけがなかったのである!!


 閣下は100円バーガーで成功したことを59円バーガーでも成功させようとしたのである!!

 いったいどうすれば、そんなマジックは達成できるのか?











 
 「原材料費を削減せよ!」

 藤田田閣下はそう恫喝された・・・・。それも恐ろしく低く、ダンディーな声で・・・

 その結果、59円で販売しても、バーガー1つあたりの営業利益がそこそこ出るような試算を立てて、 勝ち組ドナルド帝国の地盤を更に踏み固めようとしたのである。実際、そのモクロミは当初、閣下の描かれた 青写真の通りに進んでいた・・・・






 かなり前置きが長くなったが・・それでは、どのようにして、原価を下げたのか! (やっと、本題に入りました。(,,゚Д゚)<やっとかよ!)


その1: ハンバーガー職人は要らない!!ルーチンワークをマニュアル化せよ!
 いままで、マクドナルドでは材料を組み立てるだけのバーガー作りではなく、モスバーガーまでは行かないまでも、 「一般的なハンバーガー作り」の基本を押さえてバーガーを客に出していた。(今でもビックマックなどはそうしている) しかし、藤田田の恫喝により、何も考えることなく、取り出した材料を順番に乗せて暖めて客に出す。という方式が 採用されたのである。(これをマクドナルド通の間では積木バーガーと呼んでいる。注:つきみバーガーではありません。)

その2: 焦げ目はいらん!蒸せ!
 と、何を言っているのか分からないかもしれませんが、昔のバーガーのパンの裏面には焦げ目が付いていました。 それはつまり、パンやハンバーグを一度、鉄板で焼いてそれを重ね合わせるといった手法だったのです。(モスバーガーは これをしっかりやっている。)ですが、今はパンが蒸し器の中を通過するだけなので(前述のルーチンワークオートメーション化) はっきり言って味気ありません。しかし、燃料費や教育費・焼きすぎ食材費などを減少させる有効な手です。

そして、極めつけ・・



その3: ピクルスを減らすべし!
 現在のバーガーにはピクルスが2枚入っている。しかし、古くからマクドナルドをこよなく愛する者の証言によると ピクルスは昔3枚だったらしい! この削減がどれだけ原価に 影響を与えているのか妖しいところだが、我々の目はごまかせても、藤田田閣下の目はごまかせない!ということである。  そのまえに、「日本で販売するにあたって、本当にピクルスを入れる必要があるのか?」 という議論が、各地のマクドナルドで時々勃発している。





 全く、マクドナルドの達人になればなるほど、藤田田閣下の恐ろしさに舌を巻く今日この頃、
以前から私が主張している「マクドナルドにはマックフライポテトを食べるために通って 、その付け合わせとして、たまたまハンバーガーが付いてくる。」といった主張はあながち間違いでもなさそうだ・・


 何はともあれ、今日も、ビックマックセットと持ち帰りで59円バーガー×5を注文しエリア内の店舗の味や質の 点検に奔走するのでした・・・・


 マクドナルドの達人への道はまだまだ遠い・・・・




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