天上天下唯我ドキュソん 殿堂入りおすすめネタ
天上天下唯我ドキュソん
トップページへのリンク
チャーリーズエンジェルフルスロットル 2003/06/23
画館で見る映画は特別だ。自分の家のテレビで見る映画とは桁が違う。

見るためのコストはもちろんのことだが、まず、「見よう!」という意気込みが 違う。それは映画の世界へ感情移入するためにとても大切なファクターだ。
 そして、音が違う!! 音は耳で聞くものだと、普通の人は思うが、映画館での 音は体で聞く。じっさい、体には微妙な振動を検知する神経が皮膚に張り巡らされており、 特に重低音は耳よりもむしろ体で聞いているというにふさわしい。
 更に、自分の視界のほぼ100%を支配するスクリーン。会場の後方に座ると、 画面全体を掌握しやすいのには同意できるが、視界の一部にしか画面が移っていないことが 気に入らないので、私はいつも前から3列目の真ん中に座り映画の世界にドップリ浸かるようにしている。


 さてと前置きはこのくらいにしておいて、今回は チケットを購入する際のエピソードです。



 チャーリーズエンジェルフルスロットルが最近公開されたが、 この日は先行興行の日であった。

 この映画は、正体不明の探偵「チャーリー」の手足となって働く、知性があって腕っぷしもあり、おまけに美女という 3人の傭兵=エンジェル達の大活躍を綴る物語である。

 さすがに、公開前にフルスロットルを見ることができるとあって、 会場に訪れていた皆さんは殆ど「それ」目当てのようだ。 チケット売り場もそれなりに並んでいる。

 大概のお客さんはカップルなどで、私のように一人むなしく並んでいる人は少ない。(・_・、)

 そんなことを考えながら、 他に一人で並んでいる寂しい人はいないかなぁーなんて思い、 周りを見渡してみると・・・・








 案外独り者はいない。



「ちィッ」

 俺だけかよ。



   と少し落ち込んでいると。
どうやら一人で、並んでいるらしき人を発見した。

それは私の前に並んでいた女の人だった。

「灯台もと暗し」とはよく言ったものよ。

20歳から30歳くらいの女性であり、(かなり幅があるな。おい。もっとよく見ろよ。) 服装は普通だ。

 一人でフルスロットルを見に来るとは、相当な映画通か? それとも、 キャメロンディアスの大ファンとか? もしくは、 相手の分もチケットを購入するために一人で並んでいる優しい女の子なのか? っと。一人で妄想を続ける。

 そうこうしているうちに、順番は回ってきて、  彼女がチケット購入窓口に向かった。

 次は私の番だ。

 並んでいる列の先頭で待ちながら、 彼女のチケット購入の様子を眺めていた。

 この映画館は大きく、9つの劇場を持っており、上映している映画も 他に8つくらいあったのだが、この時間のお客さんの大半は「チャーリーズエンジェルフルスロットル」を 購入するはずだろう。そんなことを考えていた矢先の出来事であった。







店員:「はっ?!」

マイク越しにチケット販売の店員の声が聞こえる。





さっきの女性:「だから・・・ぼそぼそズ・エンジェルですよ。」

店員:「はぁ?!」

 私の前の女性はチケットを購入しようとしているのだが、良く聞こえないために 店員さんは聞き直しているらしい。

 でも、後ろにいる私にはかすかに聞こえるのに、なんで店員さんに聞こえないんだろう?
そう思い、良く聞いてみると・・・・











「チャイニーズ・エンジェル
 お願いします。」

と、のたまっておられる。


 お姉さん・・・すごいよ・・・・

 私の負けだよ。

 確かに似ているけれど・・全然違うよ。
 ( ´Д`)



 確かに、電光掲示板を パッ と一瞬だけ見ると、そのように知覚できなくものない。

 しかも、結構あるかもしれない「チャイニーズ・エンジェル」という題名。

 その「チャイニーズエンジェル」想像して、
少しその映画を頭の中で動かしてみる。

  チャイナドレスを纏う3人の中国国家警察のエージェント達・・

     (5秒)

     悪くない。




 どうやらその女性は、映画のことがよくわからないまま、チケットを購入する役割を担っていたらしい。

 たぶん、悪い同僚に、

「人が沢山並んでるから、チャイニーズ・エンジェルのチケットを私の分も入れて2枚買ってきて。」

と 頼まれたのだろう。


 「チャイニーズ・エンジェル フルスロットル」・・・いいかも知れない・・・・

 そんなことを考えながら、チケットを購入し、劇場へ足を運んだ今日この頃であった・・・







HOME